日々は優しさで溢れてる。

心に傷を抱えてきた幼少期。我が子を授かり、それに苦しんだ。けれどもね、山が教えてくれたの。いきてる価値は誰かが決めるもんじゃない。自然は平等に、生きるための恩恵をいつも与えてくれてた。生きることの喜びは自分で感じていくものだから。そうして今を生きることを積み重ねてる。

性の話。

前回の生と死の記事を書きながら思い出す。

 

いつだったか息子に聞かれたことがある。

 

赤ちゃんはどうやってくるの??と。

 

少し大きくなった息子。

以前のわたしなら言葉を濁していたかもしれない。

でもここで暮らしてたくさんの生と死、他の生き物の生き様に触れて、自然について出た言葉。

 

「交尾だよ。動物はみんな交尾なんだ。

お父さんとお母さんが交尾して、お父さんがもった赤ちゃんの素とお母さんが持ってる卵の素がくっついた時に、赤ちゃんの芽が生まれる。」

 

「え!?交尾!!?」

 

息子、衝撃だったらしい。

「うん、だって生き物はみんなそうでしょ?トマトだって雄花と雌花がくっつくし、セミだって交尾してるでしょ。他の種が交わらないように、大切にそれぞれが交尾して子孫を残す。

わたしは、あかちゃんの魂はお空みたいなとこに神様といるんだと思うの。その魂が宿るための身体を用意するのが私たちのはじめの仕事。」

 

赤ちゃんが大好きな息子。

そのあと、受精の瞬間の映像と、胎児の映像をいくつか見た。

オタマジャクシの卵と全く同じように、胎芽が成長して魚になって人になっていく可愛さに目を奪われ、衝撃よりも、やっぱりあかちゃんはかわいいねえ、と納得してくれたようだ。

 

いつかこれだけは言っておきたいと思ったことを簡単に伝える。

「大きくなっていくということは、子孫を残せる体になっていく、ということでもあるんだ。

女の子が生理が始まるように、男の子の体も変わっていく。

まあ、わたしは男の子に関してはよくわからないので聞きたければパパに聞けばいいと思うけど、正直、結婚しなくても子孫を残せる体にはなっていくんだよね。

 

でもね、赤ちゃんが来るってことは、守る命が増えて、お世話もしなくちゃ死んでしまうってこと。

お金もひつようだし、自分の好きなことばかりをしているわけにはいかない。

奥さんの話を聞いてあげる時間も必要だし、赤ちゃんにかける時間もたくさん必要になる。

 

そこにたっぷり時間をかけてもいいって思うようになったら、大好きな人との赤ちゃんを呼んだらいいと思うよ。」、と。

 

「そっかあ、うちももう一人赤ちゃんきてほしいなって思うけど、自分の赤ちゃんはまだ来てほしくないな。やりたいことたくさんあるもの。」

 

そばで聞いていた娘。

お母さんになる要素を持った女の子はそういうのがすっと入りやすい様子。

ふーん、、って聞いた後、無邪気に、生命の誕生を全種類見たいと要求する、笑笑。

 

そのご、コロナで10代の妊娠相談が増えたという記事や、公園のトイレでお産して赤ちゃんを捨ててしまったっていう記事をみにした。

たまたま隣にいた息子が何読んでるの??っていうので、

「赤ちゃん育てるつもりがないのに、赤ちゃん産んで困って捨ててしまったんだって。赤ちゃん死んじゃったみたい。病院で産むのも大変なのに、お母さんである女の人もつらかったろうね」

 

絶句の息子。

 

自身の経験で思う。

そして言葉にする。

「できることなら全ての赤ちゃんの誕生は喜ばしいものであってほしいと。

我が子の誕生が子どもたちにとってそんな形で困ることになってほしくないともおもう。」、と。

 

 

「うん、そうだね。」とスッと理解してくれた息子。

性の話でわたし自身が気になってることは、ちゃんと伝えておきたいとあらためてかんじました。

 

 

そしてね、たくさんの生と死があるここでの暮らしが、それを気持ち悪いことではないんだよ、大事なことなんだよって理解してもらうのを、助けてくれたようにおもいます。

 

 

それぞれの生き物が自分の子孫を大事に残そうとしている、その自然の姿から学んだこと。

ここからの学びだったから、こんな風にはっきりと、丁寧に伝えられたのだろうな。