我が家のパーマカルチャー、その二。野菜を育てるということから学んだこと。
そんなわけで、前回から始まり、やっと本題ですみません。
うちの畑、今年はまだ化成肥料は入れてる。もともと入ってきた土地なのでゆっくり抜いていく作業をできたらいいなとは思ってる。
教えてくれる方がエコファーマーさんだったから、薬なしで、肥料は使っていてね。
でもその方の考え方も素晴らしくて、それをきいて、知識だけで新しいことに手を出すより、この方から丁寧に学んでからにしようって思ったんだよね。
その方の生き様の中に引き継ぎたい大事なことがあると感じてるから。
それを学ぶことは畑だけではなく、人生を通してのパーマカルチャー思想だとおもうの。
んで、日々の中で教えてもらった現実。
スーパーに並ぶのは、出荷前日まで殺虫剤かけられてるものもたくさんあるそうなんだよね。
虫がついてると日本人は買わないから。
アスパラにはアスパラの、ジャガイモにはジャガイモの農薬があって、それをかけたら、その作物だけが育って雑草は生えなくなるらしいけど、それって怖いなって思う。
どれくらいの薬を身体に取り込んでるのだろうって、想像を超えるものを人は使ってるらしい。原発と同じくらい怖いかもと、私は思う。
知らないことを知る、大事なことだよね、って思いながらそんな話を聴いてます。
うちで育てるのは、どんな種類の農薬を何回かけたか知らず、どれくらい使ってるかも知らないより、断然安心でしょう?と。
ああ、本当だね、って思う。
それにね、野菜が育つってどういうことかを知ることにも繋がったんだ。
そんな暮らしで、すごく大事なことにも気づけたんだよね。
はじめから日本は農薬大国らしいって情報だけで動いていたら、慣行栽培の農家さんを敵視しただけで終わってしまってた。
野菜を作るっていうのは、買う人にとっては野菜しか見えないけど、作る人にとっては人生だから。
家族と暮らして行かねばならないから。
それにね、他人の家族の野菜を作るって本当に大変なことなの。
我が家なんて、夏と秋の間の野菜しか、未だできてない。
一年分の野菜を作り、それもたくさんの家族の人の分を作る。
農薬や化成肥料なしでは、つくれなかったとおもう。
高度経済成長からかな、みんなが企業に勤めるようになって、その分の野菜を一気にになった農家さん。農薬や化学肥料のおかげでいろんなものがお腹いっぱいたべれたんだと思います。
その影では使用許可を取り消された開発仕立ての農薬で身体を壊した農家さんも多々いると思うのです。
そしてね、実際のところ多くの人が高ければ買わないでしょう。
人件費も時間も削らないとその値段でできないのだろうと思います。
だから今のお野菜は安く出回ってる。
そのカラクリが想像できるようになりました。
だから慣行栽培の農家さんを支える必要もあると感じています。
でも、私は、できれば農薬に頼らないおやさいがふえてほしい。
だから、日本人の少しでも多くの方が、形の不揃いの野菜や虫付きでもいい、という意識を持つようになったらいいな、とそちらを伝えていきたいと思っています。
それから、この値段で買ってる以上、農薬と化学肥料はやむを得ないのだということも。
そうして慣行栽培の農家さんが使う農薬が少なくてすむようになっていったらいいんだろうな、と、そういう視点で支えていきたいな、と思うのです。
家庭菜園をする若い世代が少しでも増えて、そんな農家さんの大変な背景が想像できるようになるのも必要かもしれないな、とも思います。
そうすればもうすこし高くても買うようになるから。
それとね、多くの人が野菜を作る知識を持っていたら、食料なんになって我先にスーパーに行く必要もないなあと。それって、日々の安心にも繋がっていくことだから。
一年分の家族の野菜を作るのは想像を絶するくらい大変です。
タネに発芽温度も野菜によって違う。
タネを落とした日の気象条件によって育ち方も違う。
その土地の気候のよって育つスピードも違うからお世話の仕方もちがう。
お世話の仕方によって収量もちがう。
農家さんのお仕事はプロフェッショナルです。
でも生きる上で多分三本指に入る大事な仕事。
それとね、自然を相手に日々を過ごすということは、人には思いどおりにできないことがあるということも知ることになると思うのです。
それを多くの人が感じたら、原発事故のようなとりかえしのつかないことがおこらないとおもうのです。
それに加えて、例えば雨の続く日とかに、自然には敵わないからどうしようもないし、もう洗濯物干せなくても仕方ないし諦めて楽しく過ごすかー、って感覚も得られて、いいんじゃないかなって思うのです。完璧思想を手放せる、っていう感じかな。
自然と向き合って教わってる一番のことは、今を受け入れるってことなんじゃないかと思っています。
それは自分の一番の心の平和。
うまくまとまらなくてごめんなさい。